- 『計画』と『目標』ってどう違うのか
- 『計画』と『目標』の考え方や使い方について知りたい
こんな疑問にお答えします。
本記事の内容
- 『計画』と『目標』の違いを解説
- 『計画』と『目標』が混同しやすい理由
- 『目標』と『計画』と勘違いすることが失敗の原因
『計画』と『目標』はとっても混同しやすいものなのですね。
なので上司もたぶんわかってないで使ってます。
今回は、そんな『計画と目標』について解説していきます。
『計画』と『目標』の違い
- 計画とは、目標へ到達するためのアプローチ方法
- 目標とは、一定期間後の到達点
- 目標に到達するために計画が必要になる
上記のとおりです。
図で表すとこんなイメージ↓
目標
- 何を(対象)
- どれくらいまで(対象の達成度合い)
- いつまでに(期間)
計画
- 何を(行動)
- どうやって(方法)
- いつ(時期)
以上のように区別して考えてもらうのがよいと思います。
『計画』と『目標』はなぜ混同しやすいのか
『計画』と呼んでいるものが、無意識のうちに『目標』になっていることがあるのですね。
いったいどういうことなのか、「個人」と「会社」、それぞれの場合で考えてみましょう。
個人でよくあるパターン
たとえば
『計画』とはいうものの具体的にどうするのかがないと、「夏休みの前半で宿題を終わらせる」というのは『目標』であって『計画』ではないのですね。
例をもう一つ
- 引越し代と入居費用として○○までに30万円用意する
- ○○までに物件を決める
- 毎月○万円貯金すればOK
- 親に借りて、毎月○万円ずつ返済していく
会社でよくあるパターン
サラリーマンライフをサバイブしていくにあたって、わりとこっちが本題になります。
会社だと「売上計画」とか「損益計画」という使い方をしていると思います。
「売上はこれくらいとりたい」、「利益はこれくらいとりたい」と計画を立てるわけですが、前述した区別のしかたでいくとコレは『計画』ではなく『目標』になるのですね。
ですが、別に「売上目標」や「損益目標」と呼ぶようにしましょう、ということが言いたいわけではないんです。「郷に入れば郷に従え」ですので、会社での呼び方を変える必要はまったくないのですね。
ここでお伝えしたいことは、呼び方や言葉の定義ではなく、本質的なことなります。
「売上計画は●●億円はとらないとね」とか「今期の利益計画は●●億円だから」とか、上司や役員から言われるじゃないですか?
でも、その数字をどう達成させるのかはノープランだったりしますよね?
だいたいが、「それを考えるのが仕事だろ」とか「前期がこれくらいだったからとれるでしょ」みたいなかんじじゃないですか?
それがいいかわるいかは置いといて、具体的にどうやって達成させるのかがなければ、それは『目標』であって『計画』ではないということなんですね。
本質的には、呼び方はどうであれ、それを達成させるための『行動計画』が大事ということなのです。
失敗の大半は「目標を計画と勘違いしている」のが原因
『目標』を『計画』だと勘違いしてしまうと下記のようなことが起こります。
- 具体的な行動計画を持たないと、上手くいかなかったときの対応策が立てられない
- 具体的な行動計画を持たないと、軌道修正ができない
- 具体的な行動計画を持たないと、気合とか根性とかの精神論になっていく
- 具体的な行動計画を持たないと、無謀なことでもやることになる
目標を計画と勘違いしてしまうと、計画の数値がとれそうかどうかしか見なくなるのですね。
そして、計画の数値がとれなさそうになってようやく「どうやって達成させるか」と考え始めます。
逆に数値が計画よりとれているときは、なぜとれているのかわからないままということなんですね。
負けている要因も勝っている要因もわからない…
つまりーー
負けの改善もできないし、勝ちの再現もできないということになります。
『目標(数値目標)』と『計画(行動計画)』を区別して、且つセットで考えることができていると
- 行動計画を遂行できていない
→目標未達の要因と考えられる
→どう巻き直すかがポイントになる - 行動計画を遂行できているのに目標未達
→さらに行動を追加するかどうかを検討
→やるべきことをやってとれていないのであれば、目標を変えることも検討
→多少無理をしてでも目標達成させる施策を検討
――など
対応策や軌道修正について検討することができます。
これが、『目標』を『計画』だと勘違いしていると
- 「なぜ計画に届いていないんだ」と後追いで原因追及する
→だいたいはこれといった原因が出てこない(原因がわからない) - 「どうするんだ」としか言われない。言われた側もどうしていいか困る
→達成させるために、とにかく気合と根性で頑張るしかないと思う
→達成させるために、無謀な施策もやりはじめたりする
――など
結果として、疲弊していくパターンになります。
あなたの会社はどうでしょうか?
ビジネスに失敗はつきものです。
上手くいなかったときのことも想定できていないと、戦意喪失した状態でただただ無謀な施策をやり続けてボロボロになっていく…そんなことも起こりえます。
とはいえ、「それって計画じゃないですよね」なんてこと上司や役員にモノ申してはいけません。
あなたの立場がジ・エンドしてしまいます。
実際のところ、上から決められた数字が降ってきて、どう達成させるかを考えさせられることのほうが多いと思います。
なので
『目標』とか『計画』とか別にどっちでもいいんだわー
とにかく言われた数字をとんないといけないことには変わらないんだわー
――というのが現実かもしれません。
勇気を出して上司や役員に進言したところで、あなたのサラリーマンライフがジ・エンドする可能性のほうが高いでしょう。
でも、この考え方を理解していれば「あ、目標が計画になってるな」と気付けるようになります。会社や上司の考え方までは変えられなくても、自分の守備範囲のなかでなら活かすこともできるのではないでしょうか。
まとめ
- 目標とは、一定期間後の到達点
- 計画とは、目標へ到達するためのアプローチ方法
- 目標に到達するために計画が必要になる
- 計画とは、具体的な『行動計画』である
- 目標を計画と勘違いすることが失敗の原因となる
会社での呼び方や、便宜上での言い方などいろいろあると思います。
なので、呼び方・言い方はそんなに問題ではないです。
上記のように本質的な意味が大事ということなのですね。
――ということで、今日も今日とてサラリーマンライフをサバイブしていきましょう。
ではでは
お疲れさまでした。
計画のない目標はただの願い事に過ぎないんだわー