- 何のための会議なのかわからないことが多い
- 議題が不明な会議が多い
- アジェンダのない会議が多い
この記事は、そんなモヤモヤを感じたことのある方に向けて書いています。
前回は
決まったことを確認するファシリテーションについて書いてみました。
「決まったことを確認すること」をクロージングとしたき
今回の
「会議の目的を始めに確認する」はオープニングとなります。
基本的に会議は
- 会議を主催する側
自分で会議を開いて、参加者を招集する - 会議に参加する側
人の開いた会議に、招集されて参加する
このように分かれると思います。
日々
いろんな人が、いろんな会議を開いていて
「参加する側」として会議に出ることも多いと思います。
だいたいは
- 何をする会議なのか事前情報がない
アジェンダや資料などの事前共有がない - 何をする会議なのかわからないまま始まる
アジェンダが用意されていなかったり、主催者から何の説明もないまま"何か”が始まる
こんな感じではないでしょうか。
実際に
「参加して無駄だと思った会議の特徴」として、最も多い意見は
・議題が設定されていない
・アジェンダが不明
だそうです。
会議を主催している側の多くは上司だと思いますので
その上司の人が無駄な会議を開いているということになりますね。
上司の人たちが会議の方法などを学習したり
部下の提案を取り入れて改善してくれたり――
そうなってくれればいいのですが
そんな上司はまずいないことでしょう。
では
そんな議題不明の会議に参加させられたら
どうすればいいのか――
そんなときは
会議の始めに、会議の目的を確認する
ということをしてみます。
上司の仕事のしかたは
なかなか変わりません。
なので
自分から確認する
ということをやってみるわけです。
その理由について一緒に考えてみませんか?
思考停止してますからね。ね?
会議の議題が不明だとどういったことが起こるのか
会議の議題が不明だとどういったことが起こるのか――
- 論点がずれる、脱線する
- 時間通りに終わらない
- 議論して何が決まったのかわからない
- 結果として無駄な会議だったと感じる
主にこのようなことが考えられると思います。
1つずつ考えてみたいと思います。
論点がずれる、脱線する
議論をしていると
そのとき思いついたことを意見しがちです。
議論している途中で別の課題に気付いてしまい
新しく出てきた別の課題についての議論が始まってしまったり――
そんなことはありませんか?
例えば
売上高の低下について議論していたところで
粗利率が低いのも問題なんじゃないか、と言う人が出てきて
なぜ粗利率が低いのかを議論し始めてしまったり――
とか。
議題が不明確だと
何について、どういう議論をして、何を決めたいのかがわかりません。
そのため
「論点」があいまいな状態で議論をし始めることになりますので
脱線したら、脱線しっぱなしになる――
というか
ある種いきなり脱線しているかんじです。
時間通りに終わらない
上記の通り
「論点」があいまいだと
何について、どれだけ時間を使えばいいのかもわかりません。
会議中の時間配分ができませんから
今は話さなくていいことに、ほとんどの時間を使ってしまい
肝心なことを決める時間がなくなったため、延長――
なんなら
時間が過ぎていることにさえ気付いていないのか
この人、いつまでしゃべってんだろ
みたいな上司もいませんか?
議論して何が決まったのかわからない
まあ、そもそも「論点」が不明なわけですから
何について、どんなことを決めておきたかったのかもわかりません。
なので
議論の結果もあいまいなことになりがちです。
結果として無駄な会議だったと感じる
まあ、言わずもがなですね。
まじ、意味ないわー
ってかんじですよ。
でも
私たちがそう感じる会議でも
上司は議論したことに満足してたりしますから
不思議なものですよね。
「会議の目的」を確認してみる
議題が不明
↓
そのため、論点があいまい
↓
なので、結果もあいまい
↓
ゆえに、無駄な会議になる
無駄な会議で時間を浪費することは
会社員にとってリスクだと思いますので
少しでも無駄な会議を減らしていきたいと思うわけです。
――ということで
何をするのかと言いますと
会議の目的を確認する
ということをしてみます。
ただ、いきなり
「この会議の目的は何ですか?」
って聞こうものなら
何オマエ、みたいな顔をされます
なので
「会議の目的」を
- 会議の議題
- 議題のゴール
とで、分けて確認してみるのがよいと思います。
「会議の議題」を確認してみる
アジェンダの用意もなければ
何の説明もないまま会議が始まることもよくあると思います。
そんなときには
みたいなかんじで聞いてみます。
議題くらいなら
上司も説明してくれると思うんですよね。
まずは
何についての会議なのかを確認して
参加者全員の認識合わせをできればと思います。
この時点で
何オマエ、みたいな顔をされたら
おとなしくしておきましょう。
その上司は、部下の意見を聞く気がないヤベェ上司です。
だいたいそんな上司は、事なかれ主義だったりします。
ああーヤベェ上司だったかー
この上司、ヤベェ側の上司だったかー
と思って
内職に励みましょう。
戦略的方向転換です。
「議題のゴール」を確認してみる
議題が確認できればいいんじゃないの?
と、思うかもしれませんが
議題を確認するとですね
けっこうな確率で
「○○について」
とか言われたりします。
例えば
- 今後の行動計画について
- 来期予算について
- キャンペーンの振り返りについて
こんなかんじです。
これだと
いったい何をすることなのかがわかりません。
なので
その議題は
何がどうなれば終わりと言えるのか
議題の終了条件
つまり、議題ゴールを確認したいわけなのです。
これが議論の「論点」にもなります。
たとえば――
みたいに
それとなく上司に聞いてみます。
そうすると
みたいなかんじで
意外と答えてくれたりします。
確認することができたら
ホワイトボードに書いておくとよいです。
だいたい言った上司がすぐ忘れて議論してたりしますし
論点がそれたときには口を挟みづらいものです。
ホワイトボードに書いたものを指さして言えば
自分の意見というよりは
書いてあることを言いました的になるので
割と言いやすくなったりしますし
他の人が言ってくれることもあります。
反論:そもそも会議の目的を答えられない上司がいたらどうするのか?
そもそも
会議の目的を聞かれて
答えられない上司なんているのかという話なのですが――
いますね。
あと
議論するのが目的だろ
とか言っちゃう上司もいますね。
もし、そんな上司がいたら
その上司はヤベェ上司なので
おとなしくしておきましょう。
ヤベェ上司は何を言っても無駄ですからね。
あわよくばアジェンダも決めてしまう
「会議の議題」と「議題のゴール」の確認をとることができたら
何にどれくらい時間をかけて進めるのか
「進め方」と「時間配分」も決めて
さくっとアジェンダを作ってしまえるのがベターです。
議題を確認したいきおいで
とか言って
・
・
・
<本日のアジェンダ>
- 議題の説明:5分
- 意見出し:30分
- 意見の絞り込み:15分
- 決定事項の確認:5分
こんなかんじで
パパッとアジェンダを決めてしまえると
会議の進行に役立ちます。
議題のゴールと合わせて
ホワイトボートに書いておくとよいです。
あくまで「あわよくば」なので
慣れないうちは
「会議の議題」と「議題のゴール」の確認ができれば
十分だと思います。
いきなりチャレンジするには
ちょっと難しいかもです。
あと
ホワイトボードが遠かったら
あきらめてOKです。
まとめ:ファシリテーションは勇気
いかがでしたでしょうか?
――ということで
「会議の目的を始めに確認する」ファシリテーション
のまとめになります。
-
議題が不明だと無駄な会議になりがち
論点があいまいな状態で議論をすることになるので
いったい何について議論しているのか謎な時間を過したり
時間をかけても何も決まらないことがある -
会議の目的を確認する
「会議の目的は何ですか?」とは言わずに
「会議の議題」と「議題のゴール」に分けて確認する -
「会議の議題」を確認する
何について議論するのか聞いてみる -
「議題のゴール」を確認する
どういう状態になれば終わりと言えるのか
終了条件(ゴール)を聞いてみる -
できればアジェンダも作ってしまう
なれてきたら
「進め方」と「時間配分」も確認して決めてしまう -
ホワイトボートに書いてみる
「議題のゴール」と「アジェンダ」を
ホワイトボードに書いておくと
全員の認識を合わせやすく
議論が脱線した時や、時間がオーバーしそうなときに役立つ
そんなかんじです。
実際にやってみるとなると
決まったことを確認することより
ちょっと難しいかもしれません。
あ、議題不明で始まったな
と、思ったら
心臓をバクバクさせつつ
勇気を出して――
ちょっとよろしいでしょうか
――と言ってみる
そして
何オマエ、みたいな顔をされる(笑)
まあ、ファシリテーションあるあるです。
理解のない上司のもとで実践するのは
心が疲弊すると思いますので
言いやすそうなメンバーの会議などで
まずは試してみるのが、よいのではないかと思います。
無理せずにゆるくやっていきましょう。
ではでは
思考停止だったわー
この上司、思考停止側だったわー
と、思っておきましょう