「まだ大丈夫」が一番危険だった──転職サイトに“登録すらしていない30代”が失う未来


「このまま40代に入ったら、どうなるんだろう」──頭の片隅ではずっと感じていた不安なのに、私は何ひとつ動けていませんでした。
仕事は忙しい。でも決定的な不満があるわけでもない。
だからこそ、「まあ、今は困ってないし」と、先送りを続けてしまったんです。
気づけば、半年以上“同じ場所に立ち尽くしているだけの自分”がいました。
実を言うと、私は30代半ばまで転職サイトに登録すらしていませんでした。
比較対象がないから、自分の市場価値も、他社の待遇感も、判断基準もゼロのまま。
「今のままでいいはずだ」と思い込むことで、動かない自分を正当化していた気がします。
でも、後になってようやく理解しました。
行動できなかったのは、意志が弱かったからではなく、
“情報ゼロのまま未来を決める怖さ”から目をそらしていたからだと。
あの頃の私は、動かないリスクを“存在しないこと”にしていたんです。
この記事では、私自身が体験した 「準備ゼロで迎えた30代後半の危機」 と、
そこから抜け出せた「小さな最初の一歩」をお伝えします。
大きな決断をする必要はありません。
まずは、視野を少しだけ広げるところからで十分です。
ではまず、私が経験した「準備ゼロのまま40代に突入した現実」からお話しします。
「なんとなく将来が不安」「動かないまま30〜40代を迎えるのが怖い」と感じる方は、
キャリアの“見えない落とし穴”を整理したまとめ記事もあわせてご覧ください。
→ 『転職する気はない」のに将来が不安になる理由──30〜40代が見落とす“動かないキャリアの落とし穴”』
40代に入った瞬間“選べなくなる”現実

正直に言うと、私は30代後半まで「まだ大丈夫だろう」と思い込み、何の備えもしていませんでした。
でも、40代が見え始めた頃、何もしていなかった自分だけが取り残されていく感覚に、遅れて焦りが湧いてきました。
しかも、現実は本当に静かに、でも確実に迫ってきます。
同僚たちも同じように巻き込まれていくのを目の当たりにし、“準備ゼロの危うさ”を痛感しました。
厚生労働省の調査では、25〜29歳で13.4%ある転職成功率が、40〜44歳では6.8%まで落ち込みます。
数字以上に、私の体感では “扉が急に閉まり始める” そんな冷たさがありました。
希望とは無関係に決まる「ある日突然の異動」
私が一番ショックを受けたのは、40代の先輩の突然の異動でした。
ある日、何の前触れもなく、
「急で悪いんだけど、人が足りなくてさ……」
その一言だけで、全く畑違いの部署へ飛ばされたんです。
本人の希望も適性も、これまで積み上げてきた経験でさえ、考慮されないまま。
異動先ではスキルがほとんど活かせず、慣れない業務で先輩が疲弊していく姿を、私はすぐそばで見ていました。
“準備がないと、会社の事情ひとつで人生が急に変わってしまう”──あの瞬間、胸がざわついたのを覚えています。
40代で響く“役職見直し=年収ダウン”の現実
別の先輩は、業績悪化を理由に「役職の見直し」を打診されました。
言葉はやさしいけれど、実質は 年収ダウンの通知 です。
40代での収入が下がるのは、本当にきつい。
住宅ローン、教育費、生活の固定費……削れない出費が多い年齢だからこそ、先輩の顔からは笑顔が消えていました。
「会社に残る」以外の選択肢が消えてしまう怖さを、ここでも感じました。
未経験枠が消える40代──“経験者採用”の壁に直面する
さらに厳しいのは、いざ転職しようとしたときでした。
30代前半とは市場の温度がまったく違うんです。
企業が40代に求めるのは、“即戦力”だけ。
未経験可の求人は激減し、応募しても、
「今回はより経験のある方を…」
と丁寧に断られる。
私の周囲でも、40代での転職が一気に難しくなる現実を、嫌というほど耳にしました。
そのとき気づきました。
準備ゼロ=選択肢ゼロ。
動かないことが、未来の自分を追い詰めていく。
私はようやく、この現実を「人ごと」ではなく「未来の自分」への警告として受け止めるようになりました。
- 準備ゼロのまま40代を迎えると、環境変化のスピードに自分だけが追いつけなくなる。
→ 異動・年収ダウンなど、会社の方針ひとつで状況が一気に変わる。 - 「今のままで大丈夫」という思い込みは、選択肢が静かに減っていくサインを見落としやすい。
→ 比較対象がないと、自分の市場価値に気づけないまま判断が鈍ってしまう。 - 40代の転職市場は“即戦力偏重”で、未準備の人には一段と厳しい。
→ 準備していない=応募できる場所が急に細る。 - 最初の一歩は“大きな決断”ではなく、視野を広げるための情報収集からで十分。
→ 動かないリスクを減らすために、小さな行動を積み上げる。
情報ゼロで働き続ける危うさ

私は30代後半まで、「転職する気がないから登録しなくていい」と思い込み、何ひとつ情報を持たないまま走り続けていました。
でも今振り返ると、あれは単なる怠慢ではなく、
“知らないままの方が安心”という、怖さからの逃避だったのだと思います。
情報がないと、不思議なくらい何に怯えているのかすら見えなくなる。
私はその状態に、長いことハマっていました。
比較相手がいないから“今の待遇が普通”に見えてしまう
転職サイトに登録していなかった頃、私はずっと
「今の待遇は普通なんだろう」
と、本気で信じていました。周りの誰も言ってくれないし、上司も特に教えてくれない。だから、今が“妥当”だと勝手に決めつけていたんです。
ところが、あるとき思い切って登録してみたら、想像がひっくり返りました。
- 自分の年代の年収相場
- 同じ職種の平均年収
- 企業が重視しているスキルや経験の傾向
どれも、私の思い込みとはズレていました。
あの瞬間、背中が少し冷たくなったのを覚えています。
比較対象がないまま判断すると、「今の会社基準」でしか世界が見えなくなる。
これが、私が未来を狭めていた一番の原因でした。
自分の市場価値を知らずに“辞められない”状態に陥る
さらに痛かったのは、
“辞めたところで行き先なんてない”
と思い込んでいた自分の心でした。
実際、勇気を出して登録してみると、予想外の企業からスカウトが届きました。
その通知を見た瞬間、胸の奥がふっと軽くなったんです。
「あ、選択肢がゼロじゃないんだ……」
たったそれだけのことなのに、
現職にしがみついていた理由が、いくつも音を立てて崩れていきました。
比較情報がないまま働くのは、灯りのない部屋で出口を探すようなもの。
出口はあったのに、私が見えていなかっただけでした。
- 情報ゼロのまま働くと、“今の環境=正解” という思い込みに縛られやすい。
→ 判断の物差しが1本しかなくなり、未来が静かに閉じていく。 - 市場価値を知らないと、現職にしがみつく理由ばかり増えてしまう。
→ 比較対象がない不安は、自分を縛る“見えないロープ”になる。 - 登録だけでも、スカウトや求人の温度感が“選択肢の存在”を教えてくれる。
→ 行動しない恐怖より、知らないままの方がリスクが大きいと気づける。 - 第一歩は「転職する意思」ではなく、「今の自分を知るための情報収集」。
→ 未来の選択肢が増えると、不思議と心が軽くなる。
「転職しない私」にも意味がある“最小の一歩”

思い返すと、私は“行動できない自分”を責め続けていました。
でも、本当の理由はもっと単純で、もっと根深かったんです。
それは、私自身が 「転職サイトに登録=転職しなければならない」 と誤解していたこと。
この思い込みのせいで、一歩を踏み出す勇気がずっと出ませんでした。
今思えば、ただの勘違いだったのですが、その勘違いが半年以上の停滞を生んでしまっていました。
たった数分で“今の自分の立ち位置”が見えるようになる
実際には、登録だけでも驚くほど価値があります。
たった数分で入力できる基本プロフィールだけで、
- どんな企業があなたに興味を持つのか
- どんなスキルが今評価されているのか
- 自分がどの年収レンジで見られているのか
これらが一気に“数字と事実”として可視化されます。
私は初めて登録したとき、スカウトメールを開いた瞬間の気持ちを今でも覚えています。
肩の力がふっと抜けて、胸の奥がほんの少し温かくなったような感覚がありました。
「選択肢がゼロじゃなかった」
ただそれだけで、自分の中の緊張がほどけていったんです。
行動できるかどうかより、まずは“選択肢がある”と知ることが、こんなに支えになるとは思いませんでした。
自分の価値は、自分一人で悩んでいても分かりません。でも、スカウトなら「客観的な答え」を教えてくれます。
「自分には選択肢がない」と塞ぎ込んでしまう前に、まずは外の世界のモノサシで自分を測ってみてください。
転職サイトに登録は退職じゃない──“情報収集”という別の行動
もうひとつの壁は、
「登録したら会社に背くことになるのでは?」
という、得体の知れない罪悪感でした。
私もまさにそのタイプで、登録ボタンを押すまでに何週間も迷いました。
でも、実際には登録は“ただの情報収集”。
退職とは何の関係もありません。
むしろ、現職を続ける人の方が圧倒的に多い。
私の知り合いも、登録だけして数年間ずっと今の会社に在籍しています。
だからこそ、登録は“転職するための準備”ではなく、
未来の自分を守るための保険なんだと思うようになりました。
登録したからといって、誰かを裏切るわけでもありません。
自分の視野を広げる行為は、むしろ“今を選び直す力”になります。
- 行動できない原因の多くは「登録=転職」という誤解から生まれる。
→ 思い込みが行動を止め、気づかないうちに半年〜数年を失いやすい。 - 登録だけでも“自分がどう見られているか”が可視化され、心が軽くなる。
→ 数分の入力が、未来の選択肢の存在をはっきり示してくれる。 - スカウトや求人情報は、自分の価値を外側から照らしてくれる“灯り”になる。
→ 情報が入るだけで、不安の正体がほぐれやすくなる。 - 登録は退職ではなく、ただの情報収集。現職を続ける人の方が多い。
→ だからこそ、登録は「今の自分を守る」ための最小の一歩になる。
まとめ|“何もしない30代”を抜け出すのに必要なのは、たった数分の余白

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
この記事でお伝えしたかったのは、次の3つです。
あの頃の私は、
「まあ、まだ大丈夫だろう」
と自分に言い聞かせ、行動を先延ばしにしていました。
でも本当は、ずっと不安でした。
何を基準に働けばいいのか
どこまで会社を頼っていいのか
自分の市場価値はどれくらいなのか
答えがないまま働き続けていたから、心のどこかがずっとざわついていたんだと思います。
転職サイトに登録した日、あの“曖昧さ”が一気に晴れていきました。
「選択肢がゼロじゃない」
ただそれを知っただけで、肩の力が抜けて、判断するときの視野まで自然に広がりました。
大きな決断をする必要はありません。
退職を考える必要もありません。
まずは “知る”だけでいい。
未来の自分が困らないように、ほんの数分の行動で、持てる選択肢は確実に増えていきます。
今あなたが感じているその不安は、
“動いていないからこそ大きく見えている”
だけなのかもしれません。
どうか、未来を守るための小さな一歩を踏み出してみてください。
あなたの数分が、これからの10年を静かに変えていくはずです。
この経験が、少しでもあなたの心を軽くするヒントになればうれしいです。
もし「転職する気はないけれど、将来がなんとなく不安…」と感じる方は、
30〜40代が見落としがちな“動かないキャリアの落とし穴”を整理したまとめ記事も参考になると思います。









