「使えない上司の特徴」を並べても救われない。アイツを“壊れた機械”と割り切り、完全に見切りをつけた記録

「……ああ、またか」
言うことがコロコロ変わり、結局何も決まらない上司の背中を見ながら、私は心の中で静かにシャッターを下ろしました。
イライラしてスマホで「使えない上司 特徴」と検索すれば、優柔不断、手柄の横取り、丸投げなど、いくらでも出てくる。
全部アイツに当てはまって、「あるある」と頷いて少しだけスッキリする。
でも、スマホを置いたところで、目の前に積まれた仕事の山は1ミリも減っていない。
アイツの「ダメなところ」に詳しくなるほど、「なんで私、こんなヤツの下で消耗してるんだろう」と、ただ虚しくなるだけでした。
これは、私がネットでの答え合わせをやめ、自分の人生を取り戻すために「したたかなスルー」を選んだ、ある日の記録です。
アイツは「使えない」のではない。最初から「壊れている」と気づいた日
「いや、なんで私がアイツの尻拭いするわけ?」
毎日毎日、上司の的外れな指示を修正し、他部署に頭を下げて回る。
その度に、心の中でずっと毒づいていました。
アイツの「使えない特徴」を数え上げれば、ノート一冊が軽く埋まるでしょう。
でも、その特徴を並べ立てて正論をぶつけたところで、明日から急に仕事ができるようになるわけじゃありません。
私が一番苦しかったのは、上司を「言葉が通じる人間」として扱おうとしていたからです。
人間だから、言えばわかるはず。
人間だから、こちらの苦労を少しは察してくれるはず。
そんな淡い期待を持っていたから、それが裏切られるたびにドッと疲れるだけでした。
ある日、ため息をつきながらフリーズして動かないPC画面を見ていた時、ふと気づいたのです。
「ああ、あの人はこのポンコツPCと同じなんだ」と。
クリックしても一向に反応しないPCに向かって、イライラしてマウスを叩きつけたり舌打ちをしたりすることはあっても、「どうして動いてくれないの?」と真剣に説得したり、心を入れ替えさせようしたりする人はいません。
相手を人間だと思うから「なんでやらないんだ」と腹が立つ。
でも、最初から「言葉の通じない機械」だと思っていれば、「ああ、今日も処理落ちして動かないな」としか思わない。
期待するだけ無駄、どう叩いても直らないただの「壊れた機械」なのだと認識した瞬間、まともに腹を立てていた自分がひどくバカバカしく思えてきたのです。
今日からアイツを「ただの壊れた機械」として扱う。
そう考えることで、ようやくアイツに無駄な感情を使うのをやめ、心の中で完全に見切りをつける準備ができたのです。
なぜ「特徴」を知っても解決しないのか?正論を信じて私が自爆した3つの記録
もちろん、最初からこんなに冷めていたわけではありません。
ネットで「使えない上司の対策」を調べると、つい「私がうまく立ち回ってカバーすればいいんだ」と、ビジネス書に書いてあるような“優秀な部下の振る舞い”を真に受けてしまいます。
しかし、なんとか状況を良くしようと試行錯誤した結果は、ただ私が損をするだけの「セルフ罰ゲーム」でしかありませんでした。
①アイツの抜け漏れを「先回りしてカバー」したら、ただ私の仕事が倍になっただけだった
「上司が苦手な部分は、部下である自分がカバーすればいい」
そんな美しい正論を真に受けて、私はアイツがサボる進捗管理や、資料の抜け漏れを私が代わりに全部やってあげるようにしました。
私が泥臭く回せば、チームは円滑に動く。そう信じていました。
でも、現実は残酷でした。
私がカバーすればするほど、アイツは「あ、これはやらなくていいんだな」と学習し、さらに仕事を丸投げしてくるようになったのです。
私の献身は、アイツがサボってもバレない環境を作ってあげていただけでした。
②「一度しっかり話し合おう」と面談を設定しても、翌日には全部忘れられていた
「コミュニケーション不足が原因かもしれない。一度、徹底的に話し合おう」 そう思い立ち、私は面談の場で、業務の進め方についての改善案を丁寧に伝えました。
しかし、返ってくるのは「そうだね、君の言う通りだ。これからは気をつけよう」という、口先だけのペラペラな言葉だけ。
翌日には見事にすべてリセットされ、また同じようにムチャな指示が飛んできました。
話が通じないとはまさにこのこと。こちらの気力と時間だけが吸い取られる、完全に無意味な儀式でした。
③自分がスキルアップして仕事を早く回しても、別のムチャぶりが降ってくるだけだった
「相手が変わらないなら、自分が変わるしかない」 「結局、上手くいかないのは自分のせいだ」という思い込みに行き着いた私は、自分のスキルを上げればこんなに苦しまなくて済むはずだと信じました。
しかし、私が成長して有能になればなるほど、アイツにとって私は「より都合よく使える便利な道具」に昇格しただけでした。
自分が成長すれば救われるというのは、私を都合のいい『便利屋』として使い倒されるだけの罠だったのです。
「都合のいい部下」を演じるのはやめた。アイツをただの「空気」として扱う決意
徒労の末に、私はようやく悟りました。
アイツの「使えない特徴」を分析するのは、対策を立てるためではなく、「もう諦める」ための儀式なのだと。
これ以上、こんな「壊れた機械」のために私の人生を削るのは、どう考えても割に合いません。だから私は、「都合のいい部下」でいることを一切やめました。
「言われた以上のことを気を利かせてやってあげる」のはやめました。
最低限の仕事だけを淡々とこなす。
自分のタスクは完璧に終わらせますから、文句を言われる筋合いはありません。
「私のところで仕事は止まっていませんよ」という事実だけは、全体チャットに事務的に残しておく。
アイツが判断を遅らせてプロジェクトが炎上しそうになっても、もう私は助け船を出しません。
「〇〇の件、承認待ちで止まっています」と、事実だけを全体チャットに事務的に書き込み、すっと手を引く。
最初は、「こんなに冷たい対応をして、評価が下がったらどうしよう」と不安でした。
ボーナスの査定が下がって、数万円損をするかもしれません。
でも、よく考えてみれば、そもそもまともに仕事の判断もできないアイツに、私の頑張りを正しく評価する能力なんて最初からなかったのです。
アイツからの微々たる評価を守るために、毎晩胃を痛めて残業する。
そんな割に合わないことを続けるくらいなら、ボーナスが減っても、毎日定時で帰ってぐっすり眠れるほうがよっぽどマシだという結論に至りました。
アイツはただの空気。
オフィスの環境音と同じノイズ。
そう割り切ることで、私の日常は驚くほど静かになりました。
「空気だ」と割り切っても、顔を見るだけでやっぱりイライラしてしまう
「もう気にしない」「あんな奴はただの空気だ」 そう心に決めて、実際に業務上の線引きはできるようになりました。
しかし、現実はそう甘くありませんでした。
物理的に同じ空間にいて、どうしても視界に入ってしまうアイツの姿。
「ちょっといいかな」と話しかけられるだけで、「またかよ」とウンザリして、どっと疲れてしまうのです。
頭では「ただの壊れた機械だ」と分かっていても、長年蓄積された嫌悪感は、そう簡単には消えてくれません。
なるべく視界に入れないようモニターに目を落とし続けても、不快な感情はまとわりついて離れません。
結局、会社を出たあとの帰り道まで、重い疲労感が抜けない日もありました。
ただ「スルーしよう」と念じるだけの精神論では、日々の細かなストレスを完全に防ぐことはできなかったのです。
「アイツの無能」と「私の心」を完全に切り離すためには、自分を守るための「具体的なルール」が必要でした。
それがなければ、私は一生この場所で静かに摩耗し続けることになります。
使えない上司の特徴をどれだけ分析しても、アイツが明日から有能になる奇跡は起きません。
だからこそ、相手を変えようとする知識ではなく、波風を立てずに適当にあしらう術が要るのです。
「あ、わかりましたー」と相槌を打ちながら、心の中では完全にシャッターを閉めきって、自分のエネルギーを1ミリも奪われないようにする。
私が「アイツのせいでイライラする毎日」を卒業し、会社を単なる「給料受取場所」として使いこなせるようになった『したたかなスルー技術』の全貌を、ここに置いておきます。
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