- 良い会議にするルールってないの?
- 会議の進め方とかにルールってあるの?
- 会議を効率化するルールがあれば知りたい
このような疑問にお答えします。
本記事の内容
- 会議を効率化するルールを紹介します
- 会議のルールをシーン別に解説します
- 会議のルールを決めたほうがいい理由を解説します
ビジネスマンが働いている時間のおよそ 40%が『社内会議』と言われています。
そして、ビジネスマンの 70%が、その『社内会議』を時間の無駄だと感じています。
これは「拘束されたうえに何も成果が感じられない」そんな会議が多いのが理由なのですね。
時間の無駄だと感じる会議になってしまうのは『会議のルール』がないのが原因だったりします。
『会議のルール』を決めて、参加者全員で守ることができれば「こんな会議ならやる意味がある」に変わるのですね。
今回はそんな『会議のルール』について解説していきます。
会議のルールを決める必要性
まずは「なぜ会議のルールを決めたほうがいいのか」その理由について認識を合わせたいと思います。
これは「こんな会議は無駄だ」と思うことをイメージしてもらうと早いかもです。
- 会議の目的や議題を知らないまま席につく
- 会議が始まってからなんとなく誰かが意見を言い出す
- 会議が時間通りに始まらない、時間通りに終わらない
- 会議が終わっても何が決まったのかわからない
- 会議が発言しづらい雰囲気だったりする
ダメな会議のあるあるなのですね。
ルールがないとこうなってしまいます。
なので、会議のルールは決めたほうがよいのですね。
それでは、次にどんな会議のルールがあるのか詳しく見ていきたいと思います。
- 会議のセッティング
- 会議の事前準備
- 会議中
- 会議後
4つのシーン別に解説していきます。
会議のセッティングのルール
まずは会議を設定(セッティング)するまでのルールになります。
セッティングのルールは次のとおりです。
- 会議の日時
- 会議の参加者
- 会議の時間設定
- 会議の会場
それでは順にみていきましょう。
会議の日時の選び方
会議の日時は、できれば「週明け・週末」と「お昼休憩直後」は避けるとよいのですね。
- 週明けは通常業務でやることが多かったりする
- 週末は土日前に片付けたい仕事とかがあったりする
- 週末で会議をしても土日になるのですぐに行動に移せなかったりする
- お昼休憩直後だと眠くなりやすい
- 開始時間がお昼休憩直後だと休憩を早めに切り上げなきゃいけない人もいたりする
理由はこんなかんじです。
会議の参加者のスケジュールを考慮してると、結果として月曜日の午前中になったりということもあるので実際には難しいかもですが、「こういう考え方もありますよ」ということで知っておいてもらえればと思います。
会議の参加者の選び方
会議の参加者は、会議の目的を達成させるうえで「いないと困る人」で選びます。
「会議に必要な人」で考えると、「あの人もいたほうがよさそう」ってなって増えていくいっぽうだと思いますので、ぜひ「いないと困る人」で考えてみてください。
こちらでより詳しく解説しています↓
会議の時間設定のしかた
会議の時間設定は「会議の目的×進行スキル」で考えるようにします。
そして、会議が長いか短いかということより、「会議の目的を達成すること」が本質なのですね。
会議の目的と進行スキルをセットで考える
理想を言えば「より短い時間で会議の目的を達成できる」です。
- 短い時間で会議の目的を達成させるには高い会議の進行スキルも合わせて必要
- 会議の目的(議題)によっては、どうしてもそれなりに時間がかかるものもある
- 「会議の目的達成 > 短い会議の時間」で考える
このように考えてみてください。
会議の時間を短く設定すればいいとは限らない
目的があって会議を開くわけですから「会議の目的を達成すること」が最優先です。
- 短い時間設定にして会議の目的が達成できないくらいなら、長めの時間設定がいい
- 会議の時間を短くすることが目的ではない
- 時間切れで後日また会議を開くとかになるほうが非効率
こういうことなのですね。
会議の時間設定は2通り
上記の考え方を踏まえて、時間設定のしかたは2通りです。
- 会議の目的(議題)と進行スキルの実力を考慮して、現実的な時間設定にする
(たとえば、それが3時間なら3時間とるということ) - 時間設定ありきで、進行スキルを高めていくようにする
(この場合は、うまくいかないことも想定しておくこと)
僕の経験上では、後者の「時間設定ありき」でうまくいっているのは見たことがないのですね。
なので、前者の方法で進めて進行スキルを高めていき、徐々に短い時間で会議を行えるようにしていくことをオススメします。
会議の会場の選び方
会場・会議室は目的と参加人数に合った場所を選ぶようにします。
「広すぎず・狭すぎず」と「設備」が選び方のポイントになります。
広すぎると離れて座りがち
人数に対して会議室が広すぎると席を離して座ってしまうことが多いです。
議論しにくくなりますので、詰めて座ってもらうようにしましょう。
狭すぎてもやりづらい
ぎゅうぎゅうだとストレスを感じますし、机の上にも資料などが置きづらくなります。
キャパオーバーになる会場はできるだけ避けるようにしましょう。
広さだけでなく設備も大切
会議にはホワイトボードが必須です。あと、資料を投影するためのモニターかプロジェクターもセットであるとベターです。
ホワイトボードがないと議論が 99%空中戦になりますので必ず用意しておきましょう。
あと、マーカーのインクがカッスカスなこともありますので、マーカーのインクにも気をつけてください。
プロジェクターやモニタがなくても、参加者全員が手持ちのパソコンやタブレットで資料を見られるのであれば特に問題ないかもです。
そうじゃない場合は、資料を印刷して配布するなど、参加者が手元で確認できるものを用意しておきましょう。
とはいえ都合よく会場が空いているとは限らない
「そこしか空いてなかった」ということもよくあると思います。
- 会議室の空き状況に合わせて日程を組むと参加者の都合が合わない
- 参加者の都合を合わせてから会議室をとろうとすると空いていない
だいたいこんなものですよね。
早めに早めにうごくことで参加者のスケジュールも会議室も押さえやすくなりますが、緊急や突発的な会議もあると思いますので、そのときはもうしょうがないのですね。
臨機応変でいきましょう。
会議の事前準備のルール
会議のセッティングが整ったら、会議の開催までに行う事前準備があります。
事前準備のルールは次のとおりです。
- アジェンダを作成する
- 資料を事前配布する
- 会議の役割分担をする
それでは順にみていきましょう。
アジェンダをきちんと作っておく
会議やミーティングの大小に関わらず、アジェンダはきちんと作っておくようにします。
会社によって書式もいろいろあると思いますが、押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- 会議の目的
- 各議題のゴール
- 議題の優先順位
- 時間配分
何をする会議なのか(目的)、どうなればいいのか(議題のゴール)、どういう順番で進めるのか(優先順位)、どういう時間の使い方をするのか(時間配分)をアジェンダに明文化します。
そうすることで参加者の認識を合わせることができるので、「何の会議なのかわからない」ということもなくなるのですね。
また、何をする会議なのか意思統一も図れるので、参加者の会議への姿勢や貢献意識も変わってきます。
とくに書式にこだわる必要はないと思いますので、上記のポイントを箇条書きしたものでOKです。
アジェンダはぜひ作るようにしましょう。
資料は事前に配布しておく
情報共有は事前にしておくのがよいです。
アジェンダと資料を事前に確認してもらうことで
- 何のための会議なのかを理解したうえで参加してもらえる
- どんな議題なのかを理解したうえで参加してもらえる
- 事前に質問や意見などを準備しておいてもらえる
このような効果を期待できます。
参加者の参加姿勢・貢献意識に関わってきますので、アジェンダと資料はなるべく会議の事前に配布するようにしたいのですね。
事前といっても直前だと意味がない
直前すぎると参加者も確認する余裕がありません。
1時間前とかだと確認できない人も出てくるかもなので、遅くとも前日中に配布できているのがベターです。
会議の役割分担を決めておく
会議の役割も事前に決めておきましょう。
自分が開く会議であれば、そのまま自分で進行役をすることも多いと思いますが、なんとなくではじめずにきちんと明言しておくことをオススメします。
役割分担をしておかないと
- 進行役っぽい人が何人もいる
- 誰も板書しない
- 誰も議事録とってない
こんなことにもなりかねません。
事前に役割を決めておいて、アジェンダにも記載しておくのがよいのですね。
こちらでより詳しく解説しています↓
会議中のルール
続いては「会議中」のルールになります。
ファシリテーションはルールというよりかは進行スキルになりますので、ここではあえて触れないことにします。
「これだけ押さえておけば大丈夫」というものをお伝えするのですね。
- 会議の目的とゴールを最初に言う
- 事実と解釈を分けて話す
- 抽象的な言葉を使わない
それでは順にみていきましょう。
会議の目的とゴールを最初に明言する
「何のための会議で、時間内で何をしたいのか」会議の目的とゴールを、必ず最初に言うようにします。
会議の目的とゴールを伝えておかないと
- 会議の目的や議題を知らないまま席につき
- なんか資料の説明が始まり
- なんか議論が始まり
- 時間になったので終了
このように「何のための会議だったのかわからない」となってしまいます。
なので、会議の最初に会議の目的とゴールを明言して、参加者の意思統一をするようにします。
議題が複数ある場合は、各議題を始めるときに「議題のゴール」を明言するようにしましょう。
最初にちゃんと言うだけなのですが、9割の人ができていなかったりするのですね。
簡単に実践できるので、ぜひやってみてください。
発言は事実と解釈を分けて話す
発言には「事実」と「解釈」が混じるものなのですね。
なので、なるべく「事実」と「解釈」を分けて話すようにします。
ちなみに事実と解釈の違いはこうです↓
- 事実
客観、誰が見ても変わらない - 解釈
主観、人によって変わる
あとは、事実は定量的で、解釈は定性的なことが多いです。
たとえば
- (解釈)売上が下がっている
- (事実)売上が前年比98%になっている
こんなかんじです。
解釈で議論すると話がまとまりませんので、事実で議論するように気を付けてみてください。
こちらでより詳しく説明しています↓
抽象的な言葉を使わない
抽象的な言葉も使わないようにします。これは先ほどの「解釈」と似ています。
たとえば
- 「戦力化」が課題だ
- 「競争力」を上げるにはどうするか
- 「人材育成」が進んでいない
こんなかんじのことです。
「競争力」って何よ? ってことなのですね。
人によって思ってることは異なると思うのですが、おそろしいのは「なんとなく会話できちゃう」ところなのですね。
ちょっと思い浮かべてみてください。
あなたの会社のなかでもこんな会話がされてたりしませんか?
ということで、抽象的な言葉で会話を続けないようにしましょう。
ルールに縛られ過ぎないこと
会議を効率化するためにルールを守るのも大切なのですが、あまりガチガチでやりすぎると雰囲気もピリピリしてきます。
「それは事実ですか? 解釈ですか?」
「それは抽象的ですよね? どういう意味ですか?」
とか、やりすぎると発言しにくくなりますし、もれなく嫌われちゃいます。
ルールはあくまで会議の効率を上げるためのものですから、ルールに縛られて逆に効率が下がらないようにご注意ください。
会議後のルール
最後は「会議後」のルールになります。
ここで大切なことは「会議で決まったことを確認する」この1つだけです。
会議で決まったことを確認する
会議で何が決まったのかを必ず確認するようにします。
無駄な会議のひとつに「何が決まったのかわからない」があります。
これは、決まったことを確認することで防ぐことができるのですね。
確認したいことは大きく3つです。
- 決定事項
- アクション
- 次回の日程
では、ひとつずつ見ていきましょう。
決定事項
「何が決まったのか」を確認します。
ようは参加者の認識を合わせるということになるのですね。
この認識合わせのための確認をしないと
- 決まったと思っている人と、そう思っていない人がいる
- 決まったと思っている内容が人によって異なっている
- 本当は何も決まっていないのに、決まったと勘違いしている
このようなことになってしまいます。
勘違いや認識のズレを防ぐために、決定事項を確認するようにしましょう。
アクション
決定事項のうち「誰が、いつまでに、何をするのか」について確認をします。
便宜上ここでは「アクション」と呼びますが、会社によっては「宿題」とかいろいろ言い方はあるかもです。
ここの認識合わせの確認をしないと
- 何をするのかは決まったが、誰がやるのかが決まっていない
- いつまでにやるのか決まっていない
- 担当を決めたのに、本人が自覚していない
このようなことがよく起きます。
決定事項と合わせて、このアクションも確認するようにしましょう。
次回の日程
次回の日程もその場で決めてしまえると効率がよいです。
あとあと調整するのは面倒だったりしますからね。
- 次回があるのか、ないのか、はっきりさせる
- 次回があるなら、その場で日程を決めてしまう
これでOKです。
議事録を書くのにもいい
ここでは「議事録を必ず作成しましょう」ということはルールにしていませんが、決まったことを確認すれば議事録も作成しやすくなると思いますのでオススメです。
ルールを決めたら守ってくれるとは限らない
「会議のルールを決めて会議を効率化しましょう」ということをお伝えしてきましたが、ルールを決めれば参加者全員が守ってくれるとは限らないのですね。
同じメンバーで何度も会議を行えば徐々に浸透していくことはあると思いますが、そうじゃない会議もあると思います。
決めたルールを守ってもらうことが実はいちばん大変なところだったりします。
ここは根気が必要になりますので、心を折らないようにほどほどでいきましょう。
まとめ:会議のルールを決めて守って効率化しましょう
- まずはルールを決める
- ルールを知ってもらう
- ルールを実行する
- ルールを守ってもらうのが一番たいへん
上記のとおりです。
会議のルールを決めて実行することで、会議の効率はあがります。
自分で実践すればいいものと、参加者に守ってもらいたいもので分かれはしますが、どちらも根気よく継続していくことが大切だと思いますので、まずはできそうなものから実践してみてください。
なかには、まったくルールを守ってくれない非協力的な上司もいると思います。
そんな上司に「ルール守ってもらえませんか」なんて言っちゃだめですよ? 組織のルールという不文律を強制されて、あなたのサラリーマンライフがピンチになるかもしれませんからね。
話の通じない上司はどこにでもいるものです。ですが、しかたありません。それが会社のマネジメントなのですね。
なので、変な上司のいない会議や、気心の知れた同僚や後輩とのミーティングなどから、ぜひ試してみてください。
ではでは
お疲れさまでした。
率先してルール守らないのが上司だったりするわー