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理不尽な上司は「事務作業」で処理する。感情を削らず定時で帰る「3つのしたたかなスルー技術」

理不尽な上司は「事務作業」で処理する。感情を削らず定時で帰る「3つのしたたかなスルー技術」

「上司に期待するのをやめる」「評価を損切りする」。

そう頭で割り切れたら、まずは第一段階クリアです。

でも、実際に職場で上司の不機嫌な態度や理不尽な指示を目の前にすると、どうしてもストレスを感じてしまうと思います。

頭では「気にしない」と決めたのに、勝手に消耗してしまう。

それはあなたが弱いからではなく、人間がそういう風にできている(脳の防御反応の)せいです。

だからこそ、ここでは「気合」や「考え方」で乗り切ろうとするのではなく、上司の扱いをただの「事務作業」に変換する方法をお伝えします。

理不尽な上司をどうスルーするか、私が実際にやってみて効果のあった「3つのしたたかなスルー技術」を紹介します。

「その場での態度」「頭の中での処理」「事後の防衛」

あれこれ詰め込んでも疲れるだけなので、まずは明日、この3つのセットだけを試してみてください

これだけで、退勤時の疲労感は随分とマシになるはずです。

上司の扱いを「事務作業」にするための具体的な手順

よく「上司に歩み寄ろう」「誠実に話し合おう」と言われますが、精神的に余裕がない状態で、そんな高度なコミュニケーションを試みる必要はありません。

私もかつては「どうにかして分かってもらおう」とエネルギーを使っていましたが、自分ではコントロールできない相手の機嫌を変えようとするのは、非常にコスパの悪い行動でした。

相手は分かり合える「人間」というより、決まった反応を返すだけの「システム」や「現象」なのだと割り切る方が楽になります。

ここでは、相手を変えようとするのではなく、自分がダメージを受けずに淡々とやり過ごすための、事務的な手順をお伝えします。

1. 無機質なbotになりきる(グレイ・ロック法)

上司が理不尽な文句を言ってきたとき、私は頭の中で自分を「道端にある、ただの石」だと思い込むようにしていました。

相手が不機嫌なときは、AIやbotになったつもりで、声のトーンを一定に保ちます

「はい」「承知しました」「確認します」の定型文だけで返し、自分からの意見や言い訳は一切挟みません

マニュアル通りに処理する自動応答システムのようなイメージです。

心理学ではこれを「グレイ・ロック(灰色の石)法」と呼ぶそうです。

不機嫌な態度をとる人は、こちらの「困惑」や「焦り」といった反応を見て、さらに言葉を重ねてきます。

こちらが「無機質な石」になることで、相手は暖簾に腕押し状態になり、結果的に「こいつに言っても無駄だ(つまらない)」と勝手にトーンダウンしていきます

「そんなことしたら、余計に機嫌を損ねない?」と心配になるかもしれませんが、実際に最初は「ちゃんと聞いてるのか」と嫌味を言われることもあります。

でも、そこで動揺を見せてはいけません。「はい、伺っております」と業務的に返してください

相手も、まったく手応えのない壁に向かって、ひとりで文句を言い続けるのは疲れるものです。

2. 目の前の状況を「観察レポート」として脳内処理する

相手の不機嫌な言葉を真正面から受けると疲れてしまうので、私は脳内で「客観的な事実だけを記録する視点」を持つようにしていました。

「〇〇(自分の名前)は現在、理不尽な文句を受けています」「〇〇は今、ただ時間が過ぎるのを待つ処理をしています」というように、自分を「私」ではなく「三人称(名前)」で呼んで、頭の中で状況を淡々とレポート(報告)します。

心理学ではこれを「セルフ・ディスタンシング」と言うそうです。

人間の脳は、トラブルを「自分ごと」として捉えるとダメージを受けやすい仕組みになっています。

自分を名前で呼んであえて他人のトラブル報告書のように扱うことで、ストレスを感じるスイッチが入りにくくなる効果があるようです。

「頭の中でレポート化する余裕なんてない……」と感じるかもしれませんが、最初は「あ、また同じフレーズを繰り返しているな」「ボールペンをカチカチ鳴らしているな」と、目の前の物理的な事実を一つピックアップするだけで十分です。

それだけで、あなたの意識は「当事者」から「ただの観察者」に切り替わり、相手の言葉を「自分とは関係ないただの音声データ」として処理できるようになります。

3. 「言った言わない」の不毛な争いを記録で防ぐ

思いつきで指示が変わったり、矛盾したことを言われたとき、私はその場で言い返すのをやめ、後からテキストで「記録」を残すようにしていました。

上司のデスクを離れた直後、言われた内容をそのままメールやチャットで送ります。

「先ほどの指示ですが、Aを優先し、Bは後回しにするという理解で相違ないでしょうか。修正があればご指摘ください」という具合です。

言うことがコロコロ変わる人は、自分の指示の矛盾を「部下の勘違い」や「記憶違い」にしがちです。

「言った・言わない」の確認に頭のエネルギーを使うのはもったいないので、記録という外部ツールに任せてしまいます。

相手の目につくところに証拠を置いておくことで、あとから理理不尽にひっくり返されるのを防ぐ効果があります。

「細かい奴だと思われない?」と気になるかもしれませんが、細かい奴だと思われても、あとで理不尽に怒られて残業するよりはずっとマシです。

好かれるためのコミュニケーションではなく、無駄なトラブルを防いで定時で帰るための「事務手続き」として、この1通を送るようにしてみてください。

上司の機嫌をとることも、言い負かすことも必要ありません。

これら3つの手順をただの作業として淡々とこなし、自分のエネルギーを温存して定時を迎えること

それだけを目標にしてみてください。

職場はやり過ごせても、「思い出し怒り」というタダ働きが待っている

これまでに紹介した「3つのスルー技術」を使えば、職場での直接的なダメージは防げるはずです。

上司が不機嫌でも「またノイズが鳴っているな」と受け流し、定時になればスッと帰ることができるようになります。

でも、本当に厄介なのは会社を出た後です。

職場で「スルー技術」を使って感情を抑え込んでいる分、気が緩んだ帰り道や家で、その反動がやってくるのです。

帰りの電車の中や、家で夕食をとっている時、あるいは夜布団に入った時。

ふとした瞬間に、「なんであんな言い方されなきゃいけないんだ」「明日は何て言い返してやろう」と、今日の出来事が頭の中で自動再生され始めます

心理学で「反芻(はんすう)思考」と呼ばれる状態ですが、要はただの「思い出し怒り」です。

職場でどれだけスルーできても、一人になった途端に上司の顔がちらついてしまう。

せっかくのプライベートな時間なのに、頭の中では勝手に脳内会議が始まり、ずっと上司の相手をさせられている。

これでは、休みの時間までタダ働きさせられているのと同じです。

音楽やYouTubeでは気を紛らわせられない理由

「だったら、好きな音楽を聴いたり、YouTubeを見たりして気分転換すればいい」と思うかもしれません。

過去の私もそう思い、帰り道はイヤホンで音楽を大きめの音量で聴いていました。

でも、この方法では失敗します。

音楽はそもそも「ながら作業」ができるようにできていますし、YouTubeも画面を眺めているだけで、思考回路までは占有してくれません。

そのため、気づけば音楽はただのBGMになり、頭の中では上司への反論を組み立ててしまっています。

お笑い動画を見ていても、内容はまったく頭に入ってきません。

音楽を聴いたり、動画を受け身でぼーっと眺めたりするだけでは、脳の処理能力(キャパシティ)にまだ考える「空き」が残ってしまうのです。

その余った隙間で、勝手に「思い出し怒り」のバックグラウンド処理が始まってしまうのです。

Audibleを「脳のメモリ消費ツール」として使う

このバックグラウンド処理を物理的に止めるために私が行き着いたのが、Amazonの聴く読書「Audible(オーディブル)」でした。

勘違いしてほしくないのですが、「通勤時間を活用してビジネス書でスキルアップ!」といった意識の高い目的で使ったわけではありません。

私が求めたのは、「音声から物語を想像することで脳のキャパを使い切り、上司のことを考える隙間をなくす」という効果です。

Audibleも手足の「ながら作業」はできますが、音楽とは違い、耳から入る言葉の情報を頭の中で映像化し続けるため、脳の「思考回路(言語処理)」のほうは強制的に占有してくれます。

ちなみに、ここでビジネス書や自己啓発本を選ぶと、結局「仕事」に思考が繋がってしまい逆効果になるのでNGです。

仕事とは一切無縁のファンタジーやミステリー小説などを選ぶのがコツです。

仕事で疲れ切って活字を読む気力すら残っていない時でも、イヤホンをして目を閉じ、再生ボタンを押すだけでいい。

文字を読むのとは違い、ただ耳から声を入れてもらうだけなら、疲れていても意外とスッと頭に入ってきます。

プロのナレーターによる朗読の演技に引き込まれているうちに、脳は別世界の情景を頭の中で映像化しようとし、自然とそちらの処理にリソースが割り当てられます。

結果として、「今日の上司のあの態度は……」などと思い返すための余力(メモリ)が、物理的にゼロになるのです。

「気にしないようにしよう」と気合で忘れるのではなく、別の物語の世界に脳を没入させることで、現実の上司をメモリから追い出す。

これが、プライベートな時間まで職場を引きずりたくない人におすすめしたい、一番現実的な対処法です。

月額1,500円という「防衛費」は高いか、安いか

このAudibleですが、利用には月額1,500円の料金がかかります。

ここまで読んで、「良さそうだけど、毎月1,500円は少し高いな」と感じたかもしれません。

その感覚はよくわかります。私も最初はそう思いました。

ですが、ここで少し冷静になって、今の自分が無意識に払っている「ストレス発散代」を計算してみてください。

イライラして、仕事帰りのコンビニでつい買ってしまうお酒やスイーツ代。

ストレスによる胃痛を抑えるための胃薬代。

休日に疲れ果てて寝込んでしまい、何もできずに終わってしまう時間のロス。

これらの出費に加え、毎晩上司のために「タダ働き」させられているプライベートな時間の損失を合わせれば、実はすでに月に数千円以上のマイナスが出ているはずです。

Audibleを単なる娯楽ではなく、この「無駄な出費とタダ働きの時間」を断ち切るための必要経費だと考えてみてください。

月1,500円(飲み会1回分以下の金額)でメンタルと時間を守れるのであれば、防衛費としてはかなりコスパの良い選択肢だと言い切れます。

「これ以上耐えられなくなったら」では遅い理由

ここまで読んで、「これ以上耐えられなくなったら、その時に登録しよう」と思ったかもしれません。

ですが、経験上、その判断はおすすめしません。

なぜなら、人は本当にストレスで限界に達すると、「新しいサービスに登録する」という数分の作業すらできなくなるからです。

本格的に心が疲弊した状態では、自力で逃げ道を探す気力は残りません。

だからこそ、まだこの記事を読んで考える余力がある「今」のうちに、使える状態にしておく必要があるのです。

「いざとなれば、いつでも仕事から意識を切り離せる」という選択肢をスマホに入れておく。

それ自体が、明日以降のストレスを和らげる精神的な保険になります。

無料期間を使って、今日「お守り」を確保しておく

とはいえ、最初からお金を払う必要はありません。

Audibleには初回30日間の無料体験があります。

まずは登録だけ済ませて、スマホにアプリを入れておく。

そして明日の通勤中、あるいは今日の寝る前に、イヤホンで適当な音声を流してみてください。

「あ、これなら仕事の嫌な記憶を強制的に上書きできるな」という感覚が掴めるはずです。

もし効果がないと思えば、30日以内に解約すれば1円もかかりません。リスクは完全にゼロです。

「面倒だから後でいいや」と先延ばしにして、明日もあのストレスに無防備なまま耐えるか。

それとも、今日たった5分だけ動いて、明日からの「精神的な防具」を手に入れておくか。

会社は、あなたが家に帰った後のメンタルの面倒までは見てくれません。

自分の心を守るための防衛策は、自分で用意しておく必要があります。

削り切られて動けなくなる前に、とりあえず無料でお守りを確保しておくことをおすすめします。

(※リンク先はAmazon公式サイトです。無料期間中に解約すれば料金はかかりません)