「年収診断」で見落としていた強み|数字より大切なのは“自分を納得させる答え”だった

帰りの電車、何気なくスマホで“診断結果”を開いた瞬間、思わず息をのんだ。
「市場平均より低い……?」——その数字を見た瞬間、胸の奥がざわついたのを今でも覚えています。
あの時は、ただ落ち込むしかありませんでした。
でも、少し時間が経って気づいたんです。
あれは「ダメな自分」ではなく、「今の立ち位置を知った自分」だったんだと。
年収=市場価値ではない。
むしろ、数字を直視したからこそ「自分の強み」を見つけ直せた。
そう実感できたことが、この体験を書こうと思った理由です。
この記事では、
をお伝えします。
落ち込んだままで終わらせない。
小さな違和感をほどくところから、“自分の価値”をもう一度取り戻す時間を、一緒に始めていきましょう。
数字を見た瞬間、少し落ち込んだ
正直、診断を開いた瞬間は心がざわつきました。
結果そのものよりも、“思っていたより低いかも”と感じた自分にショックを受けたんです。
そんな“動揺した夜”を少しだけ掘り下げてみます。
「市場平均より下?」と焦った
帰りの電車で見た“平均より下”のグラフは、まるで評価コメントのように刺さりました。
SNSでは同世代の「年収○○万突破」が流れ、
職場では「うちの業界は伸びないよね」という会話が飛び交う。
比べる気はなくても、比べずにはいられない——その無力感がつらかった。
翌日、雑談の中で上司がふとこんなことを言いました。
「うちは給料で勝負する会社じゃないからな。安定とか、働きやすさに重きを置いてるんだよ」
その言葉を聞いた瞬間、ハッとしたんです。
私が落ち込んでいたのは、“他人の尺度”で自分を測っていたからだと。
業界や会社の構造が違えば、そもそも年収テーブルも別物。
同じグラフに並んでも、意味がまったく違う。
そこから少しずつ、「数字は比べるためではなく、現状を知るための地図」と考えるようになりました。
「年収=価値」と思い込んでいた自分に気づく
落ち込んだ本当の理由は、“数字=自分の価値”だと無意識に信じ込んでいたから。
「この数字が低い=努力が足りない」と感じていたんです。
でも、その考え方に少し疲れてしまいました。
どれだけ悩んでも、数字は変わらない。
なのに、何かを失ったような気がして落ち着かない。
そんなとき、同僚がふと「数字の背景って、意外と人それぞれだよね」と言ったんです。
その一言が妙に刺さって、「じゃあ、私の数字の“背景”は何だろう?」と考え始めました。
そこからでした。
“数字をただ眺めるんじゃなくて、内訳を見よう”と思えたのは。
役割・責任範囲・裁量・業界の収益性……ひとつずつ書き出していくうちに、
「自分の仕事って、ちゃんと価値を生んでいる」と思える部分が見えてきたんです。
すると、不思議なもので焦りが静まりました。
「私は今の環境で積み上げてきたことがある」
そう思えたとき、ようやく数字を“敵”ではなく“材料”として見られるようになった。
- 落ち込みの正体は「他者比較」と「前提のズレ」。
- 年収は“会社・業界の構造”に強く左右される。
- 数字を要素分解して意味を取り戻すと、焦りは静まる。
- 「比べる」より「理解する」に切り替えることが第一歩。
年収診断は“比較”ではなく“整理”のためのツール
正直、最初は「自分の年収って、低いのかな?」という他人との比較心から診断を開きました。
けれど、結果を見たあとに残ったのは“焦り”ではなく、“整理された感覚”でした。
数字そのものよりも、「これまで何を積み上げてきたのか」「どこを伸ばせるのか」を見直すきっかけになったからです。
「どんな経験がどう評価されるか」を見直す
診断をきっかけに、私は自分の職務経歴を「解いてきた課題 → 使ったスキル → 成果(数値) → 再現性」の順で棚卸ししました。
これまでは「職種」や「役職」でまとめていたけれど、こうして分解してみると、見えてきたのは“過去の自分の設計力”でした。
たとえば、
EC新規立ち上げ(課題)/要件定義・広告運用(スキル)/半年で売上◯%増(成果)/他商材でも再現可(再現性)
というように整理してみると、年収という“結果の数字”よりも、価値を生む“プロセスの設計力”が浮かび上がります。
「数値を上げる」より、「仕組みをつくる」ことにやりがいを感じていた自分に気づいた瞬間でした。
「今の環境で伸ばせる強み」にも気づける
診断結果は、足りない点を突きつける“ダメ出し”ツールではありません。
むしろ私にとっては、“今の環境でどう伸ばせるか”を考えるヒントでした。
たとえば、結果をもとに「短期で伸ばせる領域(例:データ活用・小さなマネジメント)」をピックアップし、毎週1つ行動テーマを決めるようにしました。
「今週は分析レポートを自分でまとめてみる」「来週は後輩の進捗ミーティングを提案してみる」など。
行動を積むほどに、“診断の点数”ではなく、“自分で選んで動けている感覚”が増えていきました。
数字に対する焦りが、“納得感”に変わっていく──そんな小さな手応えを感じたのです。
- 経験は 課題 → スキル → 成果 → 再現性 の順で棚卸しする
- 診断は「不足」ではなく「伸ばしどころ」を示す
- 行動を設計することで、“納得できる自分”が戻ってくる
“納得感”が戻ると、不思議と自信もついてくる
数字に振り回されていた時期、私は“結果だけ”を見て一喜一憂していました。
でも、棚卸しを重ねるうちに、数字は「判断の終点」ではなく「考える出発点」なんだと気づいたんです。
そこから少しずつ、「数字をどう活かすか」という視点に切り替わっていきました。
数字より「自分がどう活かせるか」が大切
診断の数値は、地図でいえば“凡例”のようなもの。
指標があっても、自分がどんな地形で力を発揮できるかを知らなければ意味がありません。
私は棚卸しを通して、「自分は小規模でもゼロ→イチを作るフェーズで力を発揮しやすい」
という傾向に気づきました。
逆に、「大規模な最適化」では息苦しさを感じやすい。
この“向いている地形”を意識するようになってから、
転職や配置転換の情報を見ても焦らなくなりました。
数字の高さではなく、自分が活きる文脈を選ぶことが大事だと分かったからです。
地図の読み方が変わると、選ぶ道の質も変わる——まさにそんな感覚でした。
「今の自分も悪くない」と思えることで視野が広がる
棚卸しと小さな実践を続けていくうちに、
「まだ伸ばしたい」と「今の自分も悪くない」という感覚が、少しずつ共存できるようになりました。
以前は、“足りない自分”を埋めるために学ぼうとしていたけれど、
今は“もっと活かしたい自分”のために学ぶ感覚に変わりました。
この“納得感”が戻ると、行動が続きます。
結果を追うよりも、自分の伸びる余白に素直に向き合える。
焦りではなく、好奇心で動けるようになった瞬間、
自信というより「落ち着き」が戻ってきた気がしました。
- 数字はゴールではなく「考える出発点」。
- 自分の“活きる地形(文脈)”を知ると、焦りが減る。
- 「伸ばしたいから行動する」が長続きする動機。
- 納得感が戻ると、自信ではなく“落ち着き”が手に入る。
まとめ|“年収を見る”は“自分を見直す”こと
数字を見て落ち込んだ夜も、
今振り返れば、あの時間が「自分を見直すきっかけ」になっていました。
怖かったのは“結果”ではなく、“自分を正しく見られないこと”だったのかもしれません。
診断を通して、自分の棚卸しをし、行動を小さく積み重ねるうちに、
「数字は敵ではなく、成長の地図」だと感じられるようになりました。
落ち込むためではなく、次の一歩を考えるために
落ち込むこと自体が、悪いわけではありません。
ただ、その感情を“終点”にせず、次の行動の“入口”にできれば、
数字との向き合い方がまったく違って見えてきます。
年収は価値の“すべて”ではなく、文脈で変わるもの。
診断は“比較”ではなく、“整理”のツール。
そして、棚卸しと小さな行動で、納得感は自分でつくれる。
焦らず、まずは“知ること”から始めてみてください。
それが、思っている以上に自分を落ち着かせてくれるはずです。
リクナビNEXTの「年収診断」で、今の立ち位置を整理しよう
私も最初は、ただ「どんなものだろう」と軽い気持ちで受けました。
けれど、数字を見ることで、
「自分の強みをどう活かすか」を考えるきっかけになったんです。
「比べるため」ではなく、「整えるため」に。
その最初の一歩として、リクナビNEXTの年収診断を試してみてください。
年収という数字を整理したら、次は「市場価値をどう見える化するか」を考えてみませんか。
自分の強みを客観的に見直すヒントをまとめています。
→ “辞めないキャリア”のつくり方を詳しく見る

「市場価値を知る」といっても、その向き合い方は人それぞれ。
他の記事では、“知る勇気”や“見える化のコツ”、“行動後の変化”なども紹介しています。
気になるテーマから、自分のケースに重ねて読んでみてください。








