無能な上司に振り回されて疲れた私が「評価」を損切りし、期待ゼロの省エネモードでやり過ごすようになるまで

「……あ、もうこの人をまともに相手にするのはやめよう」
「言った・言わない」の終わりのない無限ループ。
思いつきで増える謎のタスクと、現場の状況を完全に無視した丸投げの指示。
アイツが散らかした仕事の尻拭いを、私が残業して無言で巻き取る毎日。
もう怒る気力も、転職活動をする体力すら残っていませんでした。
終わらないタスクの山を前に、ただただ感情がプツンと途切れ、「無」になっていくのを感じていたのです。
会社に行けば、またあの意味不明な指示に振り回される。
どうして私が、この人の思いつきのせいで自分の時間を削らなければならないのか。
これは、無能な上司に「変わってほしい」と願うのを完全にやめ、自分の人生の残り時間を守るために「したたかなスルー」を身につけるまでの、静かで冷徹な生存記録です。
「昨日も同じ説明をしましたよね?」上司に分かってもらおうとする努力が、一番の徒労だった
「また、最初から説明をやり直すのか」
昨日1時間かけて説明し、合意したはずの段取りが、今日の朝礼では完全にリセットされていました。
私の費やした準備の時間も、他部署との調整も、一晩寝ると綺麗に消え去ってしまうようです。
「え、そうだったっけ? まあいいや、とりあえずこれで進めておいてよ」
悪気すらないその軽い言葉を前に、毎朝出社するのが心底億劫になっていたのは、この「毎日ゼロから説明をやり直す不毛な作業」が待っていたからです。
私がこれほどまでに疲弊し、HPがゼロになってしまったのは、ひとえに無能な上司を、話の通じる人間としてまともに相手にしていたからでした。
上司の思いつきの言葉に対して、「なぜこんな指示を出したのか?」「どうすれば納得してもらえるか?」と、まともに意図を汲み取ろうと頭の中で「翻訳」する。
その作業自体が、自分の業務効率を下げ、精神力を削る最大の原因だったと気づいたのです。
相手に「理解力」を期待する方が間違っている。
そう悟った私は、「話の通じる相手だ」と期待するのをやめ、業務連絡以上の会話を自分から振ることを完全に遮断しました。
なぜ「向き合う」ほど消耗するのか?正論で自分をすり減らした3つの記録
なぜここまで完全に期待を捨て、見切るに至ったのか。
それは、かつての私が、どこかのビジネス書に書いてあるような「上司との上手な付き合い方」を真に受けていたからです。
コミュニケーションを密にし、相手の意図を汲み取り、期待を上回る仕事をすれば、いつか状況は好転するはずだと思い込んでいたのです。
しかし、相手は現場の仕事を1ミリも分かっていない無能な上司です。
まともな人間向けの「正論」をそのまま実行することは、自分の首を絞め、ただタスクを増やすだけの無駄な行為でした。
①「報連相」を細かく行うほど、思いつきの指示(タスク)が増えた
「状況が見えないから不安なのだろう」と考えた私は、作業の進捗や直面している課題を細かく報告するようにしました。
しかし、現場の実務を知らない相手に報告しても、話の全体像は伝わりません。
上司は報告の中の「一部の単語」だけを拾い、「なんでそんなやり方してるの? もっとこう、パパッとできない?」と、思いつきの浅い改善案(という名の邪魔)を押し付けてきました。
結果として、その的外れな指示を処理するための余計なタスクが増え、報連相をするたびに自分の仕事が増えるというバグが起きたのです。
② 先回りしてミスをカバーするほど、上司の「丸投げ」が加速した
上司の連絡漏れをこっそりフォローしたり、他部署からのクレームに裏で頭を下げて回る。
チームが回らないのは困るので、上司の足りない部分を私が必死にカバーしていました。
しかし、私が裏でフォローすればするほど、表面上はトラブルなく仕事が進んでしまいます。
その結果、上司は「自分のマネジメントが上手くいっている」と本気で勘違いし始めたのです。
私の見えない苦労など知る由もなく、「なんだ、意外と簡単に回るじゃないか」とさらに適当になり、丸投げが加速していきました。
良かれと思ったサポートが、結果的に上司を際限なく甘やかさせる原因になっていたのです。
③ 期待を上回る「120%の仕事」をしても、都合のいい便利屋になるだけだった
一番の失敗は、「これだけ頑張れば、いつか私の労力を分かってくれるはずだ」という期待でした。
上司の「適当にまとめといて」という曖昧な指示に対し、会議で突っ込まれないように過去のデータまで調べて完璧な資料を準備する。
そんな「120%の配慮」を続ければ、いつか正当な評価をしてもらえると信じていました。
しかし、そもそも実務を知らない上司には、その裏にある「100%(通常)」と「120%(努力)」の差がわかりません。
苦労して質を上げても、上司からは単に「頼めば文句を言わずにやってくれる人」としか認識されず、結果として面倒な仕事がさらに集まってくるだけでした。
評価されたいという期待が、自分の首を最もきつく絞めていたのです。
「実務を知らない人間に評価基準はない」。私は見返りのない過剰な貢献をやめた
実務を理解していない上司は、私がどれだけ工夫して時間を削っても、その価値を測る能力がありません。
この上司の下でどれだけ汗をかき、理不尽なフォローに走り回ったところで、それが給料や正当な評価として返ってくることは絶対にないのです。
つまり、この環境で「評価」というリターンを得るために労力(コスト)をかけることは、仕組みとして、こちらが絶対に損をするだけの作業でした。
評価という名の「決して届かない報酬」のために、自分のプライベートや体力を削るのは、圧倒的に非効率だと気づいたのです。
「いや、どうせ評価されないなら、無償ボランティアみたいなサービス残業やフォローはやめよう」
そう考えるのは、ごく自然なことでした。
私は、会社や上司に評価を期待するのをやめました。
120%の過剰な貢献を捨て、会社から求められている「100%(必要最低限)の業務」だけを淡々とこなす。
相手を変えようと期待することをやめ、心の中で完全にシャッターを下ろしたのです。
それは、理不尽な環境で自分がパンクしないために選んだ、極めて合理的な「省エネモード(防衛策)」の始まりでした。
心の中で「期待しない」と決めても、物理的に降ってくる丸投げは防げない
「もうあの人には何も期待しない。ただの置物だと思おう」
そう決意して、心の中で完全にシャッターを下ろしたつもりでした。
しかし、現実は精神的な見切りだけではどうにもならない部分がありました。
心の中でどれだけ「無」を装っても、物理的に降ってくる意味不明な指示や、突然の丸投げが消えてなくなるわけではないからです。
目の前で「これ、明日までに適当にまとめといて」と思い付きの無茶ぶりをされると、どうしても自分の予定が狂ってしまいます。
「ムリです」と正面から反発して面倒な空気になるのは避けたい。
かといって、黙って引き受ければ、また都合のいい便利屋に逆戻りして自分の首が締まる。
自分を削らず、角を立てずに、この迷惑なスパムメールのような指示をサラリと受け流すにはどうすればいいのか。
私に必要だったのは、現状を変える根性でも、無理に転職する体力でもありません。
角を立てて反抗するのではなく、一切の感情を乗せずに「ただの窓口」として当たり障りなくやり過ごす技術でした。
私が「上司のせいで無駄に疲弊する毎日」を卒業し、ささやかな平穏を取り戻すために身につけた『したたかなスルー技術』の具体的なやり方を、ここにまとめておきます。
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